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多汗症


やまだ皮膚科クリニックでは汗の疾患に力を入れています

多汗症とは

多汗症には全身に汗が増加する全身性多汗症と、体の一部に汗が増える局所多汗症があります。全身性多汗症には特に原因のない原発性多汗症と内分泌代謝異常や神経疾患に合併する続発性局所多汗症があります。原発性局所多汗症は手のひら、足のうらや脇という限局した部位から両側に過剰な発汗を認める疾患です。本邦での調査では、日本人の8人に1人が多汗症で悩んでいるという結果がでました。しかし医療機関で適切な治療を受けることができるという情報が周知されていないため病院への受診率は6%とかなり低値となっています。
汗にお悩みの患者様は自分でコントロールできない多汗症状により精神的・身体的・社会的に多大な影響を受けています。労働生産性(学生さんでは学業)も障害され、不安障害やうつ傾向を来す場合もあります。
当クリニックでは、原発性局所多汗症診療ガイドラインに準じ、塩化アルミニウムの単純・密封外用、イオントフォレーシス、
内服・外用抗コリン薬、ボトックス注射による治療を行っています。

塩化アルミニウム外用

塩化アルミニウムは汗を出す管に作用し、この管を塞ぐことにより汗の量を減らす治療です。手足、わきのいずれにも使用が可能ですが刺激性があるため、傷があるところなどへの使用は控え、また痒み、赤み、ヒリヒリが出現するようでしたら使用を中止します。
当院では、汗の部位や重症度にあわせて各種の外用薬を準備しています。


・塩化アルミニウム水溶液・クリーム
・パースピレックス
Perspirex(パースピレックス)とは
Perspirexは塩化アルミニウムが有効成分の制汗剤です。
市販のデオドラント剤や制汗剤とは作用機序が異なります。
主要成分である塩化アルミニウムが体から出た汗と反応し、これが皮膚上層の細胞のケラチンと一緒になって汗腺内に栓を形成します。
それにより汗の分泌が抑制されます。
外用で65%の発汗抑制が72時間以上持続することが実証されています。
市販制汗剤の汗抑制が20〜30%といわれているので、これまでなかなか効果を実感できなかった方や、
妊娠授乳中であったり痛みに抵抗があるなどボトックスが出来ない方にお勧めです。
効果も1回の使用で3〜5日持続しこまめに塗り直す必要がありません。

このようなお悩みの方に最適!
・市販の制汗剤では十分に効果が得られない方
・ワキ汗や汗のニオイにお悩みの方
・スポーツ、仕事などで長時間の制汗効果が必要な方
・妊娠中などボトックス注射による治療ができない方

Perspirex(パースピレックス)のメリット
①優れた快適性・優しい処方
Perspirexは、他の塩化アルミニウムベースの制汗剤で一般的に認められる刺激を最小限に抑えるために改善された処方を使用しています。Perspirexは皮膚のかぶれのリスクを軽減する乳酸を含有しています。乳酸成分が、不快感をもたらす酸を無害な乳酸に変換する「緩衝剤」として作用します。Perspirexの処方は特許取得済であり、他の制汗剤にはないPerspirex独自の「緩衝」システムにより刺激を抑えることができる唯一の市販制汗剤です。

②無香料で色移りしない処方
Perspirexには香料が添加されていないため、アレルギーのリスクが最小限に抑えられています。また、衣類に色移りせず、白い筋が残ることもありません。


Perspirexの用法
他の制汗剤やデオドラント製品の用法とは異なり、Perspirexはその高い効果から1回の使用で3~5日間効果が持続します。日中の塗り直しの必要がなく、生活スタイルに支障をきたすこともありません。汗の分泌が少ない夜に使用します。

副作用について
パースピレックスの使用中、塗布した部位に痒みが発生する場合があります。その場合には塗布部を洗い流していただき、使用を控えることで大抵は治まります。万が一使用をやめたあとも痒みが続く場合にはご相談ください。


イオントフォレーシス

【イオントフォレーシスとは】
汗の多い手のひら、足のうらを水道水の入った容器の中に浸し、6〜10mAの直流電流を流す方法です。
手のひら、足の裏の多汗症に有効な治療法です。電気分解により生じた水素イオンが汗腺に作用して、発汗を抑えると考えられています。
電極の上にスポンジを乗せ、手のひらを密着させ手足が水に沈んでしまわない程度に水道水を入れます。1回20分通電します。治療効果を維持するためには初めは週2〜3回、5.6回で効果が現れてきますのでその後も1週間に1~2回行ったほうが良いでしょう。保険診療が可能ですので、治療費用は再診料+1回約660円(3割負担の方)となっております。 塩化アルミニウム液外用の効果が不十分な場合にも治療可能です。

イオントフォレーシスの良い点
・痛みなどの 苦痛を感じず継続できます。
・代償性多汗(治療部位とは異なる他の部位に多汗が出現する症状) がありません。
・お子様から成人まで年齢に関係なく治療できます。


エクロックゲル外用

日本初の保険適応、原発性腋窩多汗症治療薬です。
アセチルコリン(汗を出させる伝達物質)をブロックし汗を抑えます。
12歳以上の原発性腋窩多汗症の方に適応があります。

内服

プロバンサインは保険適応の内服薬で、アセチルコリンという物質の動きを抑制して、発汗を抑制します。即効性が特徴のお薬なので汗をかきたくない状況の少し前に内服するのが有効です。喉の渇きや眠気などの副作用が出る場合があります。
そのほか体質に応じ漢方薬をご提案する場合もあります。

ボトックス(自費診療)

塩化アルミニウム、イオントフォレーシスでも効果が乏しい場合はA型ボツリヌス毒素から抽出した成分を使うボツリヌス療法があります。ボツリヌス毒素は汗を出させる伝達物質を抑えることで汗を出にくくします。菌はもちろん無毒であり世界中で広く普及している安全な治療です。
効果の高い治療法ですがずっと永久に持続するわけではなく、年に2度ほどの継続的な治療が必要です。